10月17日、国分寺青年会議所が主催するフォートナイトイベント、『掴め!VICTORY ROYAL』が開催されました。
eスポーツと地域活性、バリアフリーをかけ合わせた新しい形のイベントが開催されると聞いた我々編集部は、現地取材を敢行。今回はその模様をお届けします。
(イベントはオンライン開催で実施されましたが、Oh-JOOOOZ編集部は、希央とティッケーの両名で配信拠点の現地取材を行いました。)
イベント『掴め!VICTORY ROYAL』とは?
このイベントは、国分寺青年会議所が、eスポーツによる地域の活性化と社会貢献を目的に開催したものです。
使用タイトルはフォートナイトで、計4戦を実施。総合優勝などは争わないエンジョイイベントですが、約80名の参加者が集まりました。
実況には、アナウンサーの田口尚平さん、NOモーション。のお二人を迎え、終始和気あいあいとした雰囲気でイベントが進行しました。
ゲームを通じて、時にはスタッフやプレイヤーの枠組みを超えて、人々が助け合う場面もあり……
イベントは参加者はもちろん、視聴者も巻き込んで盛り上がりを魅せ・もとい見せていました。
さまざまな人が参加する「ボーダレス」なイベント
今回のイベントの特長として、様々な人が参加できる「ボーダレス」なイベントであることが挙げられます。
大会アンバサダーとして、障害を持つ方を中心に構成されるユニット『Fortia from ePARA』から、脳性麻痺を持ち、フォートナイトのプレイヤーとして活躍する「ひだりぃ」さんと全盲のeスポーツプレイヤー「いぐぴー」さんが参加。
また、ゲストとして、筋ジストロフィーを持つストリーマーの「とりちゃん」さんが参加されました。
身体・精神的な障がいを抱えた方であっても、プレイヤーとしてイベントに参戦できる間口の広さと、初心者でも参戦できる敷居の低さから、カジュアルにゲームと触れ合い、人と交流できるイベントでもありました。
全盲選手を学生たちが遠隔サポート
オンラインで参加する全盲のいぐぴー選手のサポートには、3名の学生ボランティアが参加し、Discordの画面共有を用いた遠隔支援に挑戦していました。
今回は、ソロでの戦いということもあり、厳しい場面も多くありましたが、4ラウンドを無事に終えることができたとのこと。
支援に初挑戦した学生の皆さんも、「難しかったところが多かったけど、いい経験ができた」と語っていました。
JOZブログ中の人、ティッケー参戦!
ティッケーは、得意の体当たり取材と称し、プレイヤーとして出場しました。
TPS等のシューティング・サバイバルゲームは不慣れではあるものの、これまた得意の「やられない・ヘイトをためない」立ち回りを駆使することで、なんと1キルもすることができなかったにも関わらず、最高で35位まで生き残りました。
「せめて1キルくらいはしたかったけど、敵をなすりつけるのは上手かったはず……!」
最大の敗因は、フォートナイト特有のクラフトに慣れていなかったこと。上位入賞のゲームプレイを観戦していて痛感しました。
建築の速度と精度、そして建築物の使い方が初心者とは全く違う動き。
これは本当に「狙われない立ち回り」で生き残ったんだな……という事と、悔しさの中に「シューティングも楽しいな」というエンジョイする心があることに気がついたと、のことです。
コロナ禍においてもオンラインで盛り上がれる、eスポーツの可能性
今回のイベントについて、国分寺青年会議所の尾澤理事長は次のように語りました。
「eスポーツを使って、若者に参加してもらえるような取り組みをし、地域を盛り上げていきたいという思いから今回のイベントを開催しました。
いま社会的にコロナ禍で、イベントが開催しにくい状況があるので、非対面で実施可能なeスポーツを用いてオンライン開催することで少しでも盛り上げられればと思っています。おかげさまで本当に多くの皆さんに参加いただいて、盛り上がっていただいて嬉しい限りです。」
「eスポーツは色々な壁を乗り越えられるツールだと思います。より広く普及していろんな人がコミュニケーションが取れるような社会を作っていければと思います。
今後はeスポーツを使って、ボーダレスな社会づくりに向けた活動をしていきたいと思っています。」
国分寺青年会議所、尾澤理事長さん
また、今回のイベントの担当委員長として活動されていた清野大地さんは
「社会情勢がまだ不安定な時期から準備を進めてきたので、環境が常に変わる中で予定していた会場が使えなくなってしまったり難しい点もありましたが、無事成功に繋げられホッとしています。今回のイベントを受けて、得られたものを活かし、様々な方を巻き込みながら継続してやっていきたいと思います。」
イベントの担当委員長として活動されていた清野大地さん
と話されていました。
まとめ
今回の国分寺青年会議所主催のイベントでは、eスポーツが地域との関わりでさらに広がっていくのを感じました。
ゲームの勝負でたとえ負けてしまっても、個々のストーリーが浮かび上がってくる。勝負の数だけドラマがある。そんな濃いイベントとなりました。
そこで我々が思ったことは……
「ゲームが初心者でも、やられても・負けてしまっても楽しい!」と思えるのが良いゲームプレイなのでは!」
ということです。
バリアフリーの文脈でも、カジュアル・レクリエーションとしても、こうした様々な人が参加できるイベントが、今後より増えていくことが楽しみですね。
参考リンク
取材協力:国分寺青年会議所、株式会社ePARA