8月に入り、夏休みももうすぐ折り返し。新型コロナ状況下ということもあり、家でゲームを楽しんでいる子どもたちも非常に多いのではないでしょうか。
今でこそ気軽にオンライン対戦ができますが、約20年前の私の子ども時代にはもちろんそんなものはなく。今の子どもたちがうらやましい限りです。
今回は、ライターの私が約20年前に経験した夏休みとゲームの思い出、そしてその経験から、今の子どもたちに伝えたいことを紹介したいと思います。
強さを追い求めず、マイペースプレイが楽しかった
以前の記事でもご紹介したとおり、私はゲームや遊びが苦手な子どもでした。素早い動きが要求されるようなゲームはからっきしだったので、RPGなどに触れることがほとんどでした。
そんな私が小学生時代ハマっていたのが、「ポケットモンスター」(ポケモン)シリーズ。1995年のリリース以来、今でもシリーズが続き、大人になった私たちの年代のプレイヤーも多い作品です。
ただ私の楽しみ方は非常にゆるいもので、周囲の友人たちが厳選だ、個体値だのと強さを追い求める一方、こちらはマイペースにゲームの中を走り回りながら、いろいろなポケモンとの出会いを楽しんでいました。
友人とポケモンと過ごす夏休み
夏休みは大抵、友達の家や、猛暑の公園で通信対戦。
ポケモンはほとんどの友人たちが持っていたので、特に採用率が高くなります。
ただ、エンジョイ勢の私は、通信ケーブル(当時は有線接続でしか対戦できなかった)をつないで友人たちと対戦しても、大抵ボロ負けしていました。でも、あまり悔しいという気持ちはなく、「ガチでやっている人には勝てないよね。」といった感じであくまでゆるく構えていました。
何より、友人たちとゲームをしながらいろいろな話をするのが本当に楽しかった。それだけで私には十分だったのです。それは本当に、かけがえのない時間でした。
今思い返せば、このころのマイペースな楽しみ方ができていたからこそ、大人になるまで適度な距離感でゲームと付き合って来られたのかもしれません。
ちなみに、猛暑の公園での通信対戦では、ゲームボーイが熱暴走したり、雨水が流れる側溝にゲームカードリッジを落っことして、泣きながら家に帰ったりなど、様々な事件があったことも書き添えておきます。
「ゲームが弱い子」だった私が、今の子どもたちに伝えたいこと
あれから20年余りがたち、社会を取り巻く環境は様変わりしました。
ゲームの対戦スタイルはインターネット回線の発達でオンライン・リアルタイムがメインになり、身近な友人以外ともつながれるようになりました。
新型コロナウィルスの影響もあり、子どもたちが同じ場所に集まってゲームをすることも、いまはそれほどないのでしょうか。
ただ、今の子どもたちに話を聞くと、残念なことに画面の向こうの対戦相手への思いやりに欠けた発言に気づかされることも少なくありません。
ゲームがそれほどうまくない子に対して、「弱い」「邪魔」「辞めろ」なんて言葉が飛び交うと聞いた時には、いたたまれない想いでいっぱいになりました。それがきっかけでゲームをやらなくなった友達を知っているという子もいました。
それを聞いて、20年前の楽しいゲームコミュニケーションはどこに行ってしまったのかと、つらくなった自分がそこにはいました。少なくとも私の子ども時代に、面と向かってそこまで言われたことはなかったのですから。
どうせならみんなで楽しみたい「ゲームコミュニケーション」
20年前と違って今は、日本中・世界中の人とつながって同じゲームができます。国も言葉も超えて対戦できます。それはとても良いことです。
だからこそ、リアルもネットも問わず、画面の向こうにいる対戦相手や友達を大事にしてほしい。ひとりの人間として向き合ってほしい。だって、その仲間との出会いは将来かけがえのない財産になるかもしれないのですから。
大人になってから、子どもの頃、友達と過ごした夏休みを思い返すたび、いやなことが浮かぶような想い出は作ってほしくない。どうせなら楽しい想い出をいっぱい作って元気に過ごしてほしい。
そんなことを思う、アラサーライター、夏の昼休みなのでした。