コミュニケーションツールとしてのゲーム・eスポーツ

eスポーツ

テレビゲームが一般化して約40年。日本のゲーム人口は増え続け、2022年には5000万人に達すると推計されています。

そんな中注目されているのが、『コミュニケーションツールとしてのゲーム・eスポーツ』です。
eスポーツといえばプロ選手をイメージされる方も多いかと思いますが、競技シーンだけがeスポーツではありません。

特に多人数がチームを組んで戦う連携型のゲームは、学生大会や社会人大会なども多数開催され、盛り上がりを見せています。

この記事では、ゲームやeスポーツをきっかけに、どのようなコミュニケーションが行われているのか、実際の例を取り上げていきたいと思います。

ゲームを通じたコミュニケーションの例

MMORPG:ファイナルファンタジー14、ドラゴンクエスト10 等

広い世界を仲間と冒険するMMORPGは、コミュニケーションツールとしても用いられる側面があります。

ゲーム内での共闘やアイテムのやり取りに留まらず、ときにはオフラインで仲間と集う「オフ会」もありました。社会人のようなきちんとした大人の方々の交流の一端としての機能をこういう形で果たしている側面は見逃せませんね。

STG:フォートナイト、スプラトゥーン 等

『フォートナイト』のプレイ画面

シューティングゲームでも若年層に人気のこの2タイトルは、ゲームをプレイした体験を通じたコミュニケーションもままあります。学校のようなコミュニティではこれらのゲームについての話も出てくることでしょう。

ゲームタイトル自体が彼らの共通の話題、もっと言うと共通言語となっているのです。逆に言えば、こうしたゲームの体験がない子どもがグループの輪に入ることができない……といったケースも見かけることがあります。

オープンワールド:マインクラフト 等

こちらはオープンワールドの世界で冒険・開拓や建築ができるゲームです。それらをマルチプレイによって多人数と協力して進めることができます。

ゲーム内にもチャットはありますが、現在ではDiscordというボイスチャットツール等を用いることで、より円滑なコミュニケーションによってゲームをプレイしている事が多いです。

サーバー内でプレイヤー同士がアイテムや土地に関するルールを決めたり、建設大会のようなイベントを催すこともあります。これらもコミュニケーションですね。

コミュニケーション:あつまれどうぶつの森

『あつまれどうbどうぶつの森』のプレイ画面

長年続いているゲームシリーズ。以前からあった他のプレイヤーと交流できる要素は、本作では大幅に強化されています。インターネットを介したプレイが当たり前になってきている現代に即した内容ですね。
ゲーム内にも簡易なチャットツールがある他、スマートフォンに提供されているアプリを介してボイスチャットも行うことができます。

本筋とは少し離れますが、元々このゲームシリーズ自体がゲーム内のどうぶつたちとのコミュニケーションをゲームジャンルとして扱っていました。(『どうぶつの森(ニンテンドウ64版)についての公式ページ内の記述』)
参考:『どうぶつの森』シリーズってどんなゲーム?(https://www.nintendo.co.jp/nom/0306/what/n64/

ゲーム内外でのコミュニケーショントラブル

コミュニケーションにまつわるトラブル、どうすれば?

チャット・ボイスチャットでの悪口、タメ口などのディスコミュニケーション、プレイヤーのアカウント特定(そこからの嫌がらせ行為)等が挙げられます。

対人のやり取りなのでディスコミュニケーションは多少発生はするものの、そこから人間関係に亀裂が走るリスクは、インターネットを介しているからこそのものがあります。

また、他プレイヤーへの悪口や死体蹴りといったゲームプレイにおいての嫌がらせ・煽り行為もプレイヤー年齢を問わずあります。また、それがより悪化したものとして、プレイヤーのSNSアカウント等の特定、そこから嫌がらせ行為というものも残念ながら事例があります。

こうしたリスクを避けるためには、不特定多数と接する機会の多い場所(パブリックと呼ばれるようなオープンな場所等)に行くことを控える、自分が相手の気分を害するような行為をしないように気をつける、などができます。

ゲームで遊ぶための自衛と言うと気が重たいですが、これは例えば外で遊ぶ子どもたちにも「不審者に近寄らない」「車に気をつける」といった注意をするのと同じようなことです。

むすび

今回の記事では、コミュニケーションツールの側面としてのゲーム・eスポーツに触れてみました。ゲームを通じての会話やコミュニティの成り立ち・醸成など、ゲームならではのものがあると思います。

ゲームという趣味や共通言語・ルールを通じ、より多くのゲーム仲間・競技仲間を作っていく事もままあります。

子どもにゲームをやらせる事について「でも、ゲームだから……」という忌避のされ方も、ちゃんと家庭内でのルールや注意をしていくことで、外出して遊ぶ事となんら変わらない、ひとつの遊びとしての選択肢を作る事も出来るのです。

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